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平和と民主主義の発展をめざしイラク派兵と教育基本法・憲法の改悪に反対する決議
小泉政権はイラク派遣法を成立させ、衆議院選挙での与党過半数獲得によって派兵についての国民の合意が得られたと主張しています。しかし、イラク国内では戦闘終結後もイラク民間人千人以上が死亡したと伝えられ、またアメリカ兵は150人以上死亡し、国連事務所やスペイン・イタリアの派遣軍に対する爆弾テロも相次いでいるなど、安全が保障される状態にはありません。イラク戦争については開戦の理由とされた大量破壊兵器は発見されず、そもそもそうした兵器が存在した事実さえねつ造されたものであることが関係者の証言で明らかになりつつあります。 自衛隊のイラク派兵は、アメリカによる大義なき戦争とその後の占領行動に加担することであり、不当な駐留に手を貸すことは平和を願い正義を信じる世界の人々と敵対することにほかなりません。イラク派兵では自衛隊員が戦闘に巻き込まれることが予想され、犠牲者が出た場合には、小泉政権の強引な手法が批判にさらされることになります。しかし、そのことを契機に改憲に向けた方向に世論を導くことを目論んでいるともいわれます。まさに人命を軽視し謀略の手段として使おうとする許しがたい政策といわなければなりません。 他方では、「北朝鮮」の脅威が宣伝されています。拉致事件は許しがたい国家的犯罪であり、被害者家族の人命尊重と早期帰国は重要な課題となっています。しかし、「北朝鮮」に対する強硬姿勢に名を借りた軍備の増強はアジアの平和と安定を損なうものであっても決して寄与するものではありません。10月に行われたASEAN首脳会議でも、アメリカ一辺倒の日本の姿勢はアジア各国の失望を誘いました。防衛庁はミサイル防衛システムの導入に向けて1400億円に及ぶ予算を計上しており、これはアメリカの軍事戦略の一翼を担うだけでなく膨大な開発費を肩代わりするものです。アメリカ追随の政策は東アジアにおける敵対と飢餓と混乱に拍車をかけることにつながります。 小泉内閣は教育基本法と日本国憲法の改悪をめざし、次期通常国会に教育基本法の改訂案を上程、2005年には自民党の改憲案をまとめるなど具体的なスケジュールを示しています。内閣改造でも参院憲法調査会長だった野沢太三を法務大臣に、自民党の文教政策のリード役である河村建夫を文科大臣に配置するなどその布陣を整えています。教育基本法改悪の主旨は「たくましい日本人」を育成するために必要な理念や原則を加えることにあります。それは戦争をする国の人間像、米軍に軍事的貢献をする人間像にほかなりません。「『公』に主体的に参加する態度の涵養」もまた、個人を国家に従属させ奉仕させることを強いるものです。まさに主権者である国民が社会をつくりあげていく民主社会のシステムを否定することにつながります。教育基本法改悪は、教育問題のみならず憲法改悪と連動する平和と民主主義の根幹に関わる重大な問題です。衆院選の結果から護憲論の退潮と改憲論・核武装論の伸張が危惧されています。改憲の焦点は第9条の改悪であり、軍事大国化の道を切り開くことにあります。日本の軍事大国化は国民生活を破壊し、アジアと世界の平和と安全をいっそう不安定なものにするものです。 私たちは平和と民主主義に反するイラク派兵と、教育基本法・憲法の改悪に強く反対します。 以 上 2003年11月16日 日本私大教連第16回定期大会 |