憲法改悪・教育基本法改悪に反対する決議

 

2005年11月20日 

日本私大教連18回定期大会

 

 

 ・11総選挙で「圧勝」した小泉・自由民主党は、10月28日、「新憲法草案」を発表し、11月22日の結党50年大会でそれを党決定しようとしています。同じ日、米海軍は原子力空母を横須賀基地に配備することを明らかにしました。また日米両政府は、翌10月29日に「米軍再編『中間報告』―日米同盟『未来のための変革と再編』」を発表。加えて11月16日のブッシュ米国大統領との会談で「世界の中の日米同盟」を確認した小泉首相は、「国際社会の中での日米の役割を共同しながら果たしていくよう緊密な関係を維持していく」と表明しました。この一連の動向は、私たちが今、「平和国家」から「戦争国家」への岐路に立たされていることを示しています。

 

 自由民主党の「新憲法草案」は、その「前文」に「国民主権と民主主義、自由主義と基本的人権の尊重及び平和主義と国際協調主義の基本原則は、不変の価値として継承する」としながら、「平和のうちに生存する権利」を削除する一方で、「帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務」を明記しています。また第2章を「戦争の放棄」から「安全保障」と改め、さらに第2項を削除して「自衛軍」を新たに規定し、海外派兵への道を開いています。第3章では「国民の責務」を謳い、「公共の福祉」を「公益及び公の秩序」と言い換えて、「自由及び権利」をその下位に位置づけています。このような改変は日本国憲法の三原則―国民主権・基本的人権の尊重・平和主義―を否定し、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」して「確定」された日本国憲法の精神を、真っ向から否定するものです。これに加えて、第96条の「各議院の総議員の三分の二の賛成」を「過半数」と改変することは、この後、なお一層の「戦争国家」体制を作り上げるための憲法「改正」を容易にすることになります。このような「新憲法草案」と前後して公表された「米軍再編『中間報告』」は、在日米軍を「恒久化」し、自衛隊を米軍と一体化することで日本を米国の世界戦略の先兵としていくものであり、憲法「改正」の意図が、図らずもここに露呈していると言わなければなりません。

 

 次期通常国会には、憲法改悪を目論んだ国民投票法案とともに、「愛国心」を強制し、教育行政による教育支配を進め、さらには家庭教育へ介入することで「戦争国家を支える国民づくり」を意図する教育基本法「改正」案の上程が予想されます。このような「平和国家」から「戦争国家」への岐路を前にして、私たちは、平和を脅かし、人間の尊厳を蔑ろにするいかなる動きにも断固として反対することを表明します。私たちはこれまでも志を同じくする多くの人びととともに憲法改悪・教育基本法改悪に反対する運動に取り組んできましたが、なお一層多くの人びととの連帯のもとに、「戦争国家」への道を許さない闘いに進み出ることを、ここに決議します。