日本私大教連は3月28日付で、東北関東大震災の被災状況を踏まえた緊急要請として、「東北地方太平洋沖地震等で被災した私立大学生等の修学・就学機会確保のために必要な支援を求めます」(文科省あて)、「東北関東大震災の被災状況を踏まえ、大学卒業生の就職・採用活動に最大限の配慮を求めます」(経済団体あて)を発表し、関係方面に要請を行いました。

 

文部科学大臣

  木 義明 殿

 

[緊急要請] 東北地方太平洋沖地震等で被災した私立大学生等の修学・就学機会確保のために必要な支援を求めます

 

 3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震等によって、死者・行方不明者は2万7千人を超え、16都県にわたり45万人に及ぶ人々が避難生活を余儀なくされるといった未曾有の被害が生じています。広域にわたり生活基盤、産業基盤が損壊し、被災より2週間以上を経過してもなお交通・通信などのインフラが寸断され、避難所においてもあらゆる生活物資が圧倒的に不足しており、被災地の復旧・復興にはいっそうの時間を要することが明らかになっています。くわえて福島の原発で続いている空前の危機的状況は、事態をいっそう深刻なものにしています。

 被害状況がかつて経験したことのない甚大なものであることを踏まえ、私立・国公立の区別なく、すべての大学・短期大学在学生および入学予定者が、この震災によって修学・進学の権利と機会を奪われることのないよう、下記の措置を可及的速やかに実施するよう緊急に要請いたします。

 

1.被災した在学生および入学予定者等の修学および就学機会を確保するために、

1)政府が各大学等を通じて、被災した在学生等に対し学費減免および奨学金給付を行う制度を新設すること。

2)前項の制度新設が遅れる、あるいは十分な予算確保ができない場合の措置として、被災した在学生等に対して各私立大学等が自主的に実施する授業料減免や奨学金給付等の経済的支援に対して、大幅な緊急の補助を実施すること。

3)各大学等が被災した今春の入学予定者に対して入学手続き等の期限を大幅に猶予し、また入学時期を弾力的に設定できるよう各大学等に対して指導すること。また被災地出身の在学生の休学措置等について十分に弾力的な対応を図るよう各大学等に対して指導すること。

4)日本学生支援機構が実施している緊急採用(第一種)奨学金および応急採用(第二種)奨学金を、被災した在学生等の希望者全員が貸与できるよう必要な予算を確保すること。

5)被災した今春の入学予定者に対して同機構奨学金の申請・貸与を優先的に行うようにすること。

6)上記を含むさまざまな支援措置について、あらゆる手段を通じて被災地域に周知徹底するよう図ること。

 

2.被災した大学等の卒業者について、同機構奨学金の返済を一定の所得を得られるまで猶予する措置を設けること。

 

3.経済団体等に対し、震災による企業活動の縮小を理由として、2011年度の内定取り消しや採用取り消し等を行わないこと、また2012年度の大学等新卒の採用選考日程等について十分に配慮することを重ねて要請すること。

 

4.各私立大学等が、その財政状況の如何にかかわらず施設設備等の物的被害を速やかに回復できるよう、従来の補助とは別立ての緊急的な予算措置を行うこと。それに際し、災害援助法の適用地域以外においても多大な損害が生じていることに鑑み、適用地域の見直しも含め十分に柔軟な対応を図ること。

 

以上

 

(日本経済団体連合会・経済同友会・日本商工会議所あて)

 

[緊急要請] 東北関東大震災の被災状況を踏まえ、大学卒業生の就職・採用活動に最大限の配慮を求めます

 

 3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震等によって、死者・行方不明者は2万7千人を超え、16都県にわたり45万人に及ぶ人々が避難生活を余儀なくされるといった未曾有の被害が生じています。広域にわたり生活基盤、産業基盤が損壊し、被災より2週間以上を経過してもなお交通・通信などのインフラが寸断され、避難所においてもあらゆる生活物資が圧倒的に不足しており、被災地の復旧・復興にはいっそうの時間を要することが明らかになっています。くわえて福島の原発で続いている空前の危機的状況は、事態をいっそう深刻なものにしています。震災によってもたらされた事態の収拾、復旧、復興には多大な原資と時間が必要となっていることは言うまでもありません。

 そうした過酷とも言うべき状況の中、すでに青森の大学生2人が卒業を目前にして内定を取り消されたということが報じられており、学生・保護者・大学関係者の間にはそういったケースが今後さらに増加することへの懸念が広がっています。

 周知のとおり、この震災にかかわらず、今春卒業予定の大学生の就職内定率が過去最低を更新するなど、大学新卒者の就職環境は極めて厳しい状況となっています。そうした状況にくわえて、震災による企業活動の縮小などを理由として2011年度採用予定者の内定取り消しや採用取り消し等が多発するようなことになれば、学生や保護者、広範な市民の将来への不安や失望がいっそう増大することは明白です。そのような事態に陥らないよう、各企業が内定取り消しや採用取り消し等をできる限り行わないよう強く要請いたします。また2012年度の新卒者の採用選考に当たっては、被災した大学生等に不利益が生じることのないよう、最大限の配慮を求めます。

 今般、厚生労働大臣・文部科学大臣連名により上記と同趣旨の要請が主要経済団体等258団体に対して行われたところですが、貴団体におかれましては会員企業各位に周知徹底いただくよう重ねて要望いたします。

以上